BPF アレコレ
BPF出た当時より興味があったTEN,COMアジャストスクリューの構造。
案外シンプル 良く考えたもんだ。
BPFには低速COM側?のアジャストスクリューがない。トップキャップのCOM側 のアジャストスクリュー
は実は高速COMアジャストスクリュー(シムの外側を加圧する調整)だった。
低速側の通路は固定でピストン側面に開いている。CBR1000RR (上)GSX-R1000(下)との比較
通路以外の寸法は厚さが少し違うくらい。両車の乗り味がシムの積層、通路の面積、プリロード量
などで見事に表れている。
CBR100RRの方はスプリングを圧縮した時のねじれを取るスラストワッシャーが
付いているので少し長い。
いろいろ減衰特性変えられそうだがなにせシムが特殊で今のところ制作するしかない。
じゃなきゃー二個一か?
ショウワさんぜひシム売ってください。
BPFアレコレ
フロントフォークREB,COMアジャストスクリュー
まずは画像を良く見てください。オーリンズ倒立フォークのREB,COMアジャストスクリューです。
REB側ニードルとニードルが入る穴
COM側ニードルとニードルが入る穴
よく一部の雑誌でフルブレーキング時やフルボトムからの延びる速さが早いため
アジャストスクリューを締めこむと書いていますよね。
この穴の面積はものによって違いますが穴とニードルの隙間の面積は1平方ミリメートル前後ぐらいしかない。
ではコンマ数秒で伸び縮みしているフォークの中のオイルがすべてこの穴を通ると思いますか?
通るわけないじゃん!
じゃあどこの通路を通るかというと
このピストンの穴からオイル通過するんですよ。
ピストンには薄いワッシャーみたいなシムという部品が積層してあって
厚さや外径、積層する数にてダンピング調整してます。俗にいう高速側のダンパーです。
アジャストスクリューはキャブレターに例えるとスロージェツトと同じような働きです。誰もスロージェットでメインジェット領域を調整しようとする人はいないはず。
しかしフォークやショックアブソーバーでは当たり前のようにスロー側で高速領域を
調整する記事が書いてある。フォークやショックは荷重やピストンスピードにより
キャブレターの様に調整箇所が違うもんだ。
クラッチフルードは入れ過ぎてはいけない。
ブレーキフルード(オイル)はディスクパットが減るとともにブレーキフルードタンクの
液量が減ってくるがクラッチディスクが減った場合クラッチフルードタンクの液量は
増えてきます。ひどい場合には半クラッチ状態になりクラッチが焼けてしまっているものも
たまに入庫してます。なぜクラッチディスクが減るとフルード油量が増えるのかというと
クラッチデスク薄くなる→プッシュロッド押される→クラッチレリーズピストン押し戻される→クラッチフルードタンクの油量増える となる。
ブレーキの場合 パット摩耗薄くなる→キャリパーのピストン出る→ブレーキフルードタンクの液量下がるとなる。
ブレーキフルード自分で交換される方のちょっとしたアドバイス。パット減った分だけ
ブレーキフルードタンクの量減らして入れよう。新品パットに交換した時にフルード抜かないとタンク油量いっぱいになってパット交換出来なくなることもあります。
交換できたとしてもブレーキ引きずりが起きてる場合もあります。
減らしすぎるとエアーガミになるかもしれないので気を付けて作業してください。
なんたってブレーキですから。
タイヤ空気圧
指定空気圧より圧を下げることが常識的なセッティングとされている今
本当に空気圧を下げて走行することがオートバイの性能を発揮させているのだろうか。
恥ずかしながら自分も何年か前は空気圧を下げる派でした。
その頃はろくに実験もせずに雑誌や人ずてに聞いたことを信じてました。
しかしお山の試乗で空気圧を下げて乗ってみると(約1割)ハンドリングや切返しが重くなり
切れ込む症状が出ました。この状態ではインプレッションが取れないために指定空気圧に
戻したところ これらの症状はすべて消えて素直な操安に戻りました。
後日某研究所の師匠に聞いたところ昔のタイヤなら空気圧を下げても構造上、タイヤのサイズ等
の理由であまり影響はないが現代のタイヤは空気圧を下げるとタイヤの形状が維持できないため
(構造、原理、理論でこんこんと説明されました。あと 一般公道とサーキットでの空気圧はなぜ違うかも)
下げていいことはないと言われました。
足廻りの相談に来る人が多くなってきましたが切れ込みやハンドリングが重いという人の
ほとんどが空気圧不足の人でした。
空気圧下げるということは想像以上にタイヤがつぶれて車高が低くなります。
突出しや車高調整等で調整してあげれば良くなりますが あまり抜きすぎると
どうにもならない状態になってしまいます。
空気圧を下げろと言うバイクショップやタイヤショップになぜ下げるのかを聞いても某研究所の
師匠より明確な答えが返ってきたことは一度もありません。だてに何十時間という時間をかけ
0.1キロ単位の空気圧で操安テストをしてるわけではないんです。
もう 昔のタイヤは売ってないので(呼び名やパターンは同じでも全くの別物)現代のタイヤを
古いバイクに装着させるときにはその車両の指定空気圧よりも圧を高めて乗ってみるのもいいと思う。
高すぎると思ったら下げればいいだけのこと。まずは実験してみよう。(気お付けて試すように。)
フレーム、エンジン、ブレーキ、タイヤ など年々すごい勢いで進化してます。
過去の常識にとらわれすぎていると最新の常識がわからなくなりますよ。